Sawney Bean's Cave
―音楽ネタがメインだが基本的には何でもありなblog―
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管理人: Sawney Bean

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最近読んだマンガ
4883792382縄文物語―わのきなとあぐね
高室 弓生
青林工芸舎 2007-03

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 札幌にいた時に「リーブルなにわ」という本屋で平積みにされていたので買ってみた。「リーブルなにわ」で著者によるサイン会があった時の残り物らしく、表紙裏に著者のサインが入っている。新作かなと思ったが、帯によると17年ぶりに復刊された作品らしい。内容はタイトルの通り縄文時代の2人の少女の日常を描いた異色の縄文マンガ。著者は考古学を専攻したり遺跡の発掘現場でバイトをしていたことがあるらしく、とにかく知識が豊富。しかし、教育マンガ的な堅さは全くなく、はつらつとした少女の目を通して縄文の生活をいきいきと描いています。自然と神と人間が一体となって暮らす世界の美しさがよく描かれていると思う。

4257721324幻獣の国物語 (1)
TEAM猫十字社
朝日ソノラマ 2001-10

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 単行本全16巻(第一部のみ)。「小さなお茶会」などのほのぼの路線で有名な著者が、竜などの幻獣や科学が混在する世界を壮大なスケールで描いた異世界ファンタジー。中盤までは面白かったので一気読みをした。が、主人公の恋愛がメインになるあたりから急にネームが増えて、少女マンガ特有の内面描写ばかりになって急にテンションが下がる。正直最後の2巻は読むのが辛かった。

 また、世界設定は凄いけど、どう考えても風呂敷広げすぎ。めっちゃ中途半端なとこで第一部は終わってるし、無謀にもラストはまた別の世界に旅立って行くし・・・。伏線が全く消化されないまま放置。すでにその伏線が破綻をきたし始めている箇所もあるし。どうやら第二部は掲載誌が見つからずしばらく放置されていたみたいだが、最近小説として再開されている模様。でも、面白くないだろうなぁ・・・。

2007年08月02日21時42分14秒
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「平凡ポンチ 4」 / ジョージ朝倉
4091883249平凡ポンチ 4 (4)
ジョージ朝倉
小学館 2006-06-30

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 奇才ジョージ朝倉が青年誌(IKKI)で連載していた作品の最終巻。前にも書いたけどジョージ朝倉がついに化けました。間違いなく傑作。初めてデビュー作の「カラオケバカ一代」を読んだ時はなんじゃこりゃと思ったけど、そこで投げ出さずにずっとフォローしてきて良かったと心底思っています。

 「巨乳アイドルを殺した貧乳女子高生と冴えない自主映画監督の逃避行」で始まるというめちゃくちゃなシチュエーション。その後も怒濤のように続く理不尽で意味不明な展開。ここまでメチャクチャなストーリー展開は普通のマンガではあり得ない。それでも何故か納得してしまうのが不思議。4巻のクライマックスなんて、実は死んでなかった巨乳アイドルと貧乳女子高生が殴り合うというシーンですよ。普通あり得ないっすもん。

 そして全編を支配するのは圧倒的な切なさ。メチャクチャなんだけど純愛。この辺は少女マンガ的な手法で上手く描かれていますね。最終巻を読んでいて何となく安達哲っぽいなぁと思いました。女版安達哲ってとこでしょうか。欲を言えばラストだけはもう少しシリアスにまとめて欲しかったけどこの作品の性質上はあれで仕方ないかな。

 ちなみに、ライバル監督として登場する新開は「ほしのこえ」の新海誠が元ネタ。さらに各話のサブタイトルは映画やアニメからの引用なんだけど、第一話が「めぐりあい宇宙」でラストの一話前が「愛・おぼえていますか」には笑った。他のサブタイトルも主にB級映画からの引用だし、こーいうとこにも作者のセンスが表れていると思う。

[関連エントリ]
◇マンガ:「平凡ポンチ 1」 / ジョージ朝倉

2007年07月23日23時35分03秒
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驚異のグルメ本
あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します「あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します」
菅野 彰 立花 実枝子


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 本屋で背表紙のタイトルを見て手にとってみて、表紙の4コママンガを読んだ瞬間に購入を決意。読んでみて私の判断は間違いではなかったと確信。恐らく史上初の逆グルメ本。見るからに「死んでる店」へ敢えて潜入し、そこで出される「危険」な料理を完食するというクレイジーな企画をエッセイと4コママンガにしたもの。清潔大国日本にホントにこんな店があるのかと驚愕するような店が次々と登場し、そこで繰り広げられる阿鼻叫喚の世界。体を張って頑張る著者2人による絶妙のツッコミが笑えます。でも、たまに外観は死んでいても中身はしっかり「生きてる店」があって、それで少し心が癒されます。保健所の方にぜひ読んで欲しい一冊。

2007年07月18日22時34分45秒
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最近読んだマンガ2
 昨日の続き。

鉄子の旅 (1)鉄子の旅 (1)
菊池 直恵 横見 浩彦


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「鉄子の旅」全6巻
 私が旅に出ている間に完結していた。鉄道に全く興味のない著者が横見さんという強烈な個性を放つ"テツ"と一緒に旅をした様子を描くというエッセイマンガ。山口よしのぶ著の「名物!たびてつ友の会」と違い、鉄道旅ガイドブックとしてはほとんど役に立たないので、暴走しまくる横見さんとそれに冷静にツッコミを入れる著者という構図の面白さだけで続いてきた作品。さすがに著者サイドもその繰り返しがマンネリ化したことに気づいたのか5巻では毎回ゲストを呼んでいたが、横見さんの強烈な個性の前にはゲストの存在感は完全に霞んでしまい、結局6巻で終了。明らかなネタ切れですね。でも面白かった。

花咲ける青少年 (7)花咲ける青少年 (7)
樹 なつみ


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「花咲ける青少年」全12巻
 札幌の従姉の家の本棚にあったので読んだ。昔読んだことがあるはずなのに全く内容を覚えていなかった。前読んだ時にも思ったけど、カジカってそんなに美人?ってのが率直な感想。樹なつみらしい作品なことは確かだけど。

暴れん坊本屋さん(3)暴れん坊本屋さん(3)
久世 番子


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「暴れん坊本屋さん」全3巻
 以前に1巻を取り上げたけど、旅の間に3巻まで出ていた。本屋さん勤務の著者が書店にまつわる内輪ネタを毒をたっぷり含んだペンで描いており、とにかく笑える。著者が本屋を辞めたのでこれで一応完結したみたいだが、すでに本屋ネタを使った似たような連載が始まっているらしい。

僕は妹に恋をする 1―この恋はひみつ。 (1)僕は妹に恋をする(1)
青木 琴美


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「僕は妹に恋をする」全10巻
 1巻だけ持っていたけど、タイトルが恥ずかしくて本棚に並べられません。映画化されたらしいので、マンガ喫茶で読んでみた。う〜ん、やっぱよく分かりません。郁は可愛いけど・・・。何の中身もない話をよく10巻まで引っ張れるよなぁという感想しか思いつかない。最近はこーいうのは流行りなんでしょうかね。ラストの終わり方はまぁ良かったけど。

僕の初恋をキミに捧ぐ 1 (1)僕の初恋をキミに捧ぐ(1)
青木 琴美


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「僕の初恋をキミに捧ぐ」既刊6巻
 「僕は妹に恋をする」に出てくる脇役カップルを主人公にした話。相変わらず恥ずかしいタイトルだけど、こっちの方は結構好きかも。不治の病とか好き合っているのに煮え切らないとかまぁベタベタなんだけど、切ない話に弱いんだよね、私は。

ライフ (1)ライフ (1)
すえのぶ けいこ


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「ライフ」既刊12巻
 マンガ喫茶のオススメコーナーにあったので読んでみた。最近何かと話題のいじめを題材にした少女マンガ。いじめ陰険さとか集団心理の怖さといった問題の本質をよく研究しているので、高校の教室を舞台に繰り広げられる凄惨なバトルはリアリティ十分。ただ、悪役のマナの暴走っぷりは少し常軌を逸しているかな。あまりにも暴走しすぎで、当初悪役として登場したはずのマナの彼はすっかり影が薄くなった。暗くて重いテーマだけど主人公が前向きなので比較的気楽に読める。

2007年04月18日21時27分25秒
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最近読んだマンガ
 日本に帰ってきてからはマンガばっか読んでます。家にあるマンガを読み直したり、マンガ喫茶に行ってこれまで読んでなかったマンガを読んでみたり。そんなわけで最近、全巻を読破したマンガの感想など。

ベルセルク (1)ベルセルク (1)
三浦 建太郎


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「ベルセルク」既刊31巻(未完)
 いつか読もうと思っていながらも手を出してなかったのですが、我慢できずについにマンガ喫茶で一気読み。噂通りめっちゃ面白い。序盤から怒濤の展開で一気に見せて、そのままテンションを下げることなく突っ走れるのは凄い。ただ、「生誕祭の章」が終わってからは少しダレてきた気がする。突然魔法が出てきたり、妖精のパックのギャグキャラ化がますます進んだり、なんつーか、少年ジャンプで王道の「冒険モノ」になってきてる。長期連載の罠にハマったってことかな。

のだめカンタービレ(1)のだめカンタービレ(1)
二ノ宮 知子


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「のだめカンタービレ」既刊17巻(未完)
 これも完結したら一気読みしようと思って手を付けてなかったのですが、そろそろ読まないと話題に乗り遅れるという危機感から読んでみました。面白い。主人公のだめのエキセントリックな性格を除いたら基本的には典型的な少女マンガのパターンですけど、それをここまで面白くできるのは作者の力量の証でしょうね。昔からクラシックを扱った少女マンガは数多くあれど、これは間違いなく最高傑作です。ただ、舞台がフランスに移って世界が広がったあたりからダレてきた気がする。ネタが尽きたかな。

ピアノの森―The perfect world of KAI (1)ピアノの森―The perfect world of KAI (1)
一色 まこと


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「ピアノの森」既刊13巻(未完)
 これも音楽を題材にしたマンガ。楽譜も読めない天才ピアニストが主人公というこれまた異色の音楽マンガ。「のだめ」とは作風が違うけど、"音"をマンガで表現するということに成功している希有な作品。エッチなシーンはないんだけど、何故か微妙に絵がエロいのもグッド。ただ、これも舞台が海外移ってからちょっと下降気味・・・。

じゃじゃ馬グルーミンUP 1 (1)じゃじゃ馬グルーミンUP 1 (1)
ゆうき まさみ


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「じゃじゃ馬グルーミンUP!」全26巻
 テレビで競馬中継を見ていたら久しぶりに読みたくなったので。競走馬を育てる牧場を舞台にしたマンガってかなり異色。おまけにヒロインが妊娠してからも話が続くマンガってそうそうないと思う。つか、Wikipediaを読んで初めて気づいたのですが、このマンガって「めぞん一刻」へのオマージュだったんですね。「響(→響子)」、醍醐(→五代)、千草(→響子さんの旧姓)とか。

花より男子(だんご) (1)花より男子(だんご) (1)
神尾 葉子


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「花より男子」全36巻
 妹が集めていたので20巻ぐらいまで読んでいたが、その後は読んでなかった。完結したと聞いてマンガ喫茶で一気読み。次から次へと新キャラが登場し、二人の前に障害が現れるという展開は少女マンガの定番だけど、さすがに途中からは飽きてきます。面白いのは15巻までかな。最初のF4のイジメと闘っていた頃が一番面白いと思う。つか、司が記憶喪失になった時はアホらしすぎてキレそうになった。あと、つくしの両親のバカっぷりがムカつく。あのバカさは無邪気という言葉では許されないと思う。

エル (1)エル (1)
高橋 美由紀


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「エル」既刊11巻(未完)
 これも世間ではマイナーだけど個人的には大好きな作品。著者は高橋美由紀。長らく9巻で止まっていたのですが、気が付いたら11巻まで出ていました。「海を守る者」として永遠の命を持つ主人公エルが海から陸に住む人間の暮らしを見つめ、様々な時代で人間の前に現れては彼らと関わりを持つというファンタジー。萩尾望都の「ポーの一族」からの影響はかなりあると思うけど、単なる二番煎じではない。そして、泣けるエピソードが一杯。エルの妹エリーの物語などは涙なしには読めません。もっと有名になっていいと思うんだけどねぇ。

「最終戦争伝説」既刊?巻(未完)
 複数の主人公を軸にして「最終戦争」後の未来世界を描く連作SF作品で、30年ほど前から続く山田ミネコのライフワーク。だけどめっちゃマイナーなので世間一般の人は誰も知らないかも。「最終戦争」後の荒廃した世界で人間の生気を吸い取って生きる謎の生命体と人類が戦うという舞台設定は面白いし、登場するキャラクターはそこそこ魅力的だが、個々のエピソードがこぢんまりとしていて作品全体からはどうもスケールの大きさが感じられない。そして、山田ミネコという作家の限界(画力・構成力など)もよく分かってしまう作品でもある。でも、私は好き。掲載誌を変えながらも連載が続いてきたが、どうやら最近は発表の場を同人誌に移しているらしくて、最近の作品はフォローしきれません。大手出版社から出ていた単行本もほとんど絶版だし。

2007年04月17日22時33分46秒
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「白木蓮抄」 / 花郁 悠紀子
白木蓮(マグノリア)抄「白木蓮抄」
花郁 悠紀子



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 1980年に26歳の若さで夭逝した花郁悠紀子の代表作のひとつ。実妹で同じくマンガ家の波津彬子は知っていたのですが、姉の方は知りませんでした。この作品を知ったのは現在も連載中の「金魚屋古書店」(芳崎せいむ著)。「金魚屋古書店」は実在するマンガ作品が作中に登場するマンガなのですが、その中でこの「白木蓮抄」(「マグノリアしょう」と読む)が紹介されていました。

 この文庫版は短編集。全体の作風を一言で言うと幻想耽美マンガってとこでしょうか。表題作の「白木蓮抄」は少し古くさい感じがしてそこまで惹かれなかったのですが、能をモチーフにした「不死の花」や「百の木々の花々」、儚くも美しい「幻の花恋」などは私のような幻想耽美文学が好きな者には堪りません。繊細で美しい線で描かれる幻想的な物語の素晴らしさは私の貧弱な語彙では上手く語れませんが、今市子なんかが好きな人なら気に入ると思います。つか、私はやや淡泊で読後の余韻があまり残らない今市子の作品に少し不満だったんですが、花郁悠紀子は似たような幻想世界を描きながらも今市子にはないロマンチシズムがあるような気がします。美しい世界を描いていながらも常に「死」の香りが漂っているという作風は著者の若すぎる死を暗示しているようで少し悲しいですけど・・・。

 とにかく、久々にガツンと来るマンガを読みましたわ。この作品を読み終わってすぐにAmazonで彼女の他の作品も注文しちゃいましたもん。こーいう作品に出会えるからマンガを読むのってやめられないんですよね。

2007年03月08日22時23分34秒
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「ハチミツとクローバー」
ハチミツとクローバー (10)ハチミツとクローバー (10)
羽海野 チカ


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 旅の間に作った「日本に帰ったらやることリスト」のトップにあったのがこの「ハチミツとクローバー」の9巻と10巻を買って読むこと(8巻までは出発前に揃えていた)。1〜2ヶ月前に知人のブログで完結したこと知って以来ずっと楽しみにしていました。私が日本を離れている間に映画化されたみたいなので有名だと思いますけど、このマンガは登場人物がみな片思いでとにかく切ないんですよね〜。昔からこういう切ない話って大好きなんですよ。いい歳したオッサンのくせして、「くぅ〜、切ないねぇ〜」と言いながら読んでいます。

 あと、登場人物が全員「優しくていい人」なのも好きです。こういう三角関係と片思いが主軸の少女マンガって大抵ねたみや嫉妬で暴走する悪役がいるもんですけど、ハチクロにはそーいうキャラがいないんですよね。ちょっと理想化しすぎかもしれないけど、学校と下宿に象徴されるモラトリアム的な空間も含めて、その「甘さ」こそがハチクロの魅力なんじゃないかなと。

 そんなわけでついに待望の最終巻を読みました。いやぁやっぱりいいですわ。最後の最後まで切なさ全開で胸がキューと締め付けられます。確かにめっちゃ青臭くて少し気恥ずかしいシーンやセリフもありますが、その青臭さを逆手に取った自虐ネタ的なギャグと全編を支配する適度な脱力感がいい緩衝材になっていて、こんな歳の私でもけっこう感情移入して読めました。

 こういう設定の少女マンガの場合は一騒動あった後はフラれた者同士がくっついて・・・とか、主人公に新たなライバルが登場して・・・というパターンが定番ですが、そういうベタな展開に走ることなく、ほぼ序盤に登場したキャラだけで完走し、最後までテーマを見失わなかったのもいいと思います。全10巻という適度な長さで終わったせいもあって、開始当初の新鮮さを残したまま終わっているという近年のマンガ界では稀に見るケースではないでしょうか。中盤で山田さんの片思いネタが繰り返し使われていますが、数少ない途中参加キャラである野宮の登場によってそのワンパターン化から脱却していますし。

 つか、主人公(一応そうですよね?)の恋が実らない少女マンガってのは珍しいかも。あのラストには賛否両論あるかもしれませんが、あれはあれで良いと思います。この作品の性質を考えればみんながハッピーエンドになるってことはあり得ないし、劇中で語られているようにああいう選択もありだと思うので。ちなみに、個人的には山田さんが好きなので彼女には幸せになって欲しいんですけど、野宮はあんま好きじゃなかったりします。山田さんのかかと落としを食らいたい・・・。

2007年02月15日22時40分48秒
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マンガ:「インドな日々 (3)」 / 流水 りんこ
4257905328「インドな日々 (3)」
流水 りんこ




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 インド好きが高じてインド人と結婚した著者が毎年のようにインドを訪れていた頃のエピソードを描いたエッセイマンガ。インド人と結婚してそれをネタにしたマンガを書いているマンガ家がいるというのは以前から知っていたのですが、たまたま近所の本屋で平積みされているのを見て買ってみました。お世辞にも売れ筋なマンガとは言えないのに、ポップ付きで単行本9冊が全て平積みされていたってことは、たぶん店員に好きな人がいるんでしょうね。

 そんなに期待しないで読んだんですけど、いや〜面白いですわ、これ。電車の中で読んでいたのですが、堪えきれずに何度も笑ってしまいました。ウジムシとか南京虫とか巨大なめくじとかウ○コとか汚いものがいっぱい出てくるのですが(食事中の方がいたらすみません)、そーいったものも含めてインドって面白い国なんだなと思わせてくれます。決してインドやインド人をバカにすることなく、親しみを込めた目で見つめながらも、ここぞというところでは見事なツッコミを入れる著者のセンスが抜群ですね。愛嬌のある絵もなかなか上手いですし、現地で会ったインド人や他の旅行者を巡るエピソードからはインドを旅する楽しさが伝わってきます。Amazonのカスタマレビューにも書かれていますが、インドに行かなくても行ったような気になれるのが不思議です。実は来年の春頃に初めてインドに行く予定なのですが、今からホントに楽しみになりました。

 そんなわけで、まず1巻を買って気に入ったので、一気に現時点の最新刊である3巻まで揃えました。そして、インド人の夫との日本での生活をネタにした「インド夫婦茶碗」も3巻まで購入。こっちは子育てネタがメインなので独身男の私にはそこまで面白いとは思わないのですが、それでも結構笑えるシーンもあって、今日も電車の中で読んで笑いをこらえるのに苦労しました。

2005年11月15日23時02分19秒
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マンガ:「平凡ポンチ 1」 / ジョージ朝倉
4091884539「平凡ポンチ 3」
ジョージ朝倉




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 夏目房之介もblogで褒めていましたが、ジョージ朝倉という異才マンガ家の才能がフルにはっきされた非常に面白い作品です。ジョージ朝倉はこれで完全に化けましたね。彼女には数年前から注目していて作品は全て読んでいましたが、こんなに早く化けるとは思ってもいませんでした。映画化された「恋文日和」や「少年少女ロマンス」に代表されるように、これまでの作品は古典的な少女マンガの手法をベースにしながらもエキセントリックな登場人物が出てくるという一種独特な作品だったのですが、個性的すぎるキャラが乙女チックなストーリーの中で浮いていてイマイチ上手く噛み合ってないなぁというのが私の印象でした。

 ところが、この作品ではその破天荒なキャラとストーリーがほのかに漂う少女マンガ風味と上手く調和していて、「巨乳アイドルを殺害して逃亡中のインディ映画監督」と「巨乳に憧れる共犯の貧乳女子高生」の逃避行というエキセントリシティ全開かつ絶対にあり得ない設定なのに、何故かあまり違和感も感じずに読めるんですよね。力業でストーリーを展開させていくんですけど、この狂気と理性のバランスが絶妙なんだと思います。あり得ない設定なのに妙にリアルな登場人物に親近感を感じるというのもありますね。掲載誌が男性誌ということで、少女マンガの枠にとらわれることなく自由にやれたのが良かったのだと思います(デブでヲタクな男が主人公の少女マンガって絶対無理ですもんね)。

 あと、以前から少女マンガにしてはエロい絵だなと思っていたのですが、こういう作品だとそのエロい絵柄がさらに際立って見えて、私のような男性読者にはたまらないと思います。体の線とかエロチックですよねぇ。

2005年11月13日18時20分00秒
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人気少女マンガベスト10
■人気少女マンガベスト10発表!-ORICON STYLE ニュース
 こんな結果だそうです。

1.NANA         集英社
2.花より男子      集英社
3.ハチミツとクローバー 集英社
4.のだめカンタービレ  講談社
5.天使なんかじゃない  集英社
6.彼氏彼女の事情    白泉社
7.恋愛カタログ     集英社
8.ガラスの仮面     白泉社
9.フルーツバスケット  白泉社
10.ちびまる子ちゃん   集英社

 完結したら一気読みしようと思って手を付けていない「のだめカンタービレ」以外は全て読んだことありますけど、まぁ順当なランキングだと思います。敢えて難癖を付けるとすれば、「天使なんかじゃない」でしょうか。昔からこの作品がなぜここまで人気があるのか分かりません。まぁ確かに面白いことは面白いですし、小学校高学年の女の子には受けそうな内容ですけど、こんなランキングで5位になるほどかなぁと思ったりします。それにしても集英社と白泉社は強いですね。

 つか、「花より男子」っていつの間にか完結していたんですね。妹が持っていたので20巻ぐらいまでは読んだ気がするけど、その後は全く知りません。今後マンガ喫茶に行った時に読んでみよっと。でも、最初の方のストーリーを覚えてないから、また1巻から読み直さないといけないかも・・・。

2005年11月06日23時42分52秒
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アルスラーン戦記 11巻
433407619X「アルスラーン戦記(11) ― 魔軍襲来」
田中 芳樹





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 この前のエントリで取り上げた6年ぶりの続刊。6年の間に出版社も変わり、版も変わっているのは仕方がありませんが、挿絵が天野喜孝から違う人になっているのはちょっと残念です。これまでのストーリーを完全に忘れていたので、1巻から読み直しました。6年のブランクがあっても文体や世界観はあまり変わっていないので、この巻も違和感なく読めましたね。

 ただ、この巻ではいくつもの地域で話が同時進行するので多少ややこしいですし、全体的なストーリーにはほとんど進展がありません。6年ぶりということで期待していただけに、もう少し話を進めて欲しかったですね。新キャラもあまり魅力的ではありませんし(つか、ヒルメス嫌いなんです)、第1部の歴史ヒーローもの的なストーリーが好きな者としては、第2部が進めば進むほど「ロード・オブ・ザ・リング」のようなヒロイック・ファンタジーになっていくのが残念です。

 あと、ナルサスやアルスラーンの活躍の場がほとんどないのはともかく、私の大好きなアルフリードが全く登場しないってのは納得いきません。これだけは声を大にして主張しておきたいと思います。

 つか、10巻と11巻を出すのに13年かかっているのですが、こんな調子で果たして完結するんでしょうかね?「皆殺しの田中」の異名を持つ著者なので、キャラを殺しまくって強引に終わらせるような気もしますが、それよりも次の巻が発売されるのかどうかの方が心配です。せっかく1巻から読み直したのでストーリーを覚えているうちに出して欲しいと思うのですが、たぶん無理でしょうねぇ・・・。

[ 関連エントリ ]
*「アルスラーン戦記」の続刊が出てた!

2005年11月03日20時55分42秒
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マンガ:「機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル」
4047135208「機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル―天空の学校 (1)」
美樹本 晴彦





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 美樹本晴彦によるオリジナルストーリーのガンダムマンガ。話題になっていたのを知りつつも手を出していなかったのですが、Amazonのショッピングカートにずっと入ったままだったので購入してみました。こりゃ確かに面白いですわ。ガンダムのマンガって戦闘シーンの動きがわかりにくいのであまり好きじゃないのですが、さすが本職がアニメーターだけあって上手いですね。伏線を張りまくりのストーリーと魅力的なキャラもグッドです。美樹本キャラらしく女の子も可愛いし。これも1巻だけ買ったのですが、続きも買うことにしました。

2005年10月24日22時32分57秒
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マンガ:「西洋骨董洋菓子店」 / よしなが ふみ
4403615880「西洋骨董洋菓子店 (1)」
よしなが ふみ




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 「愛すべき娘たち」を読んでよしながふみにハマって作品を買いそろえているのですが、この人のやおい系作品は苦手です(というか、男なのでやおい自体ダメです)。でも、この作品はやおい的な臭いを出しつつも、やおいがメインではないので(1巻しか読んでないので先のことは分かりませんが)、あまり拒否感を抱かずに読めました。“魔性のゲイ”のパティシエにヒゲ面美男子のオーナー兼店員、元ボクサーの見習いパティシエと個性的なキャラが面白いです。試しのつもりで1巻だけ買ってみたのですが、続きも読みたくなったので近々購入予定です。

2005年10月24日22時26分41秒
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マンガ:「岸辺の唄」 / 今市子
483426162X「岸辺の唄」
今 市子





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 「幻想ファンタジー」というアンソロジーシリーズで発表された水と鬼人を巡る中国風のファンタジーを1冊にまとめたもの。今市子の作品は大きくわけて、「百鬼夜行抄」に代表される幻想怪奇系と、やおい系と、ファンタジー系の3種類があるのですが、実は私が一番好きなのはファンタジー系の作品なんですよ。例によってキャラの描き分けはできてないし、キャラの存在感も薄いので、毎回新しい話を読む度に「こいつ誰だったっけ?」と悩むのですが(「百鬼夜行抄」の登場人物に顔がそっくりなキャラもいます)、それでも読まずにはいられない魅力があります。美しいけど無機質な絵柄と人が死んでも鬼が出ても淡々と語られるストーリーが独特の世界を作り上げていますね。続きが楽しみなシリーズです。

2005年10月18日00時19分00秒
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マンガ:「鉄子の旅 (4)」
4091885446「鉄子の旅 (4)」
菊池 直恵




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 鉄道に全く興味のない著者と編集者が鉄ヲタの横見さんの案内で鉄道に乗って旅をするという旅エッセイマンガの4巻。相変わらず横見さん絶好調。日本国内にある全ての駅に降り立つという「日本全駅下車」を達成してますますパワフルな横見さんにはもう手が付けられません。この人がいなきゃこのマンガは成り立たないのは確かですけど、このマンガの面白さは著者の優れた観察眼があってこそだと思います。横見さんに振り回され、圧倒され、呆れる著者と同じ目線で読めるので、気が付いたら著者と一緒になって横見さんにツッコミを入れている自分がいます。鉄道を抜きにしても、普通のギャグ風エッセイマンガとして十分楽しめると思います。

[ 関連エントリ ]
*「鉄子の旅」は面白い!

2005年10月10日18時17分19秒
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