Sawney Bean's Cave
―音楽ネタがメインだが基本的には何でもありなblog―
過去ログ

  
カテゴリー
最近のエントリ
最近のコメント
リンク



管理人: Sawney Bean

powered by news handler


輸入権問題のシンポジウムの感想
このエントリで取り上げた輸入権問題に関するシンポジウムですが、どうやら大盛況だったみたいですね。俺は予定通りネット中継で聞いていたのですが、定員180人の会場に330人も入っただけでなく、入場すらできなかった人も多数いたとか(こんな感じ)。ネットでの告知でこれだけの人が集まったってことはこの問題への関心の高さを表していると思います。ジーコ解任要求デモより人数が集まったってのは凄くないですか?ちなみに、シンポジウムの音声はここで公開されています。また、ccfa.infoさんが、発言をテキストに起こす作業をしておられます(現時点では未完成)。

てことで本題ですが、シンポジウムの内容はここで上手くまとめられているので、俺は感想だけを書きます。まず、輸入権問題で新しい発見や大きな進展があったとは思いませんが、全体としては非常に中身の濃いシンポジウムでした。輸入権の話だけでなくて、音楽業界の現状や輸入盤と国内盤の比率、ライセンス契約の仕組み、CCCDやSACD、mp3の規格など俺のような一般人はあまり知らない音楽業界全般の話があって、いち音楽ファンとして聞いていて面白かったです。輸入権とは直接関係なくても、問題の背景にとして今の音楽業界の状況を知るという意味では重要だったと思いますしね。肝心の輸入権に関しても、冒頭の藤川氏の説明は分かりやすくて良かったですね。

できれば推進派、特に依田氏あたりに来てもらって洋楽の輸入盤には絶対に適用されないと明言して欲しかったんですが、それが実現しなかったのが残念です。メジャーレーベルや小売り関係の人もいなかったみたいですしね。それでも、この問題を取り巻く状況を正確に把握して、問題の認知度を高めるという点では大成功だったと思います。メディアも来ていたみたいですしね。ただ、ここから先何ができるかということになると、俺のような一般人の出番はあまりないような気もします。まぁ、それでもこうやって意思表示することが無意味だとは思いませんけどね。

個人的に一番印象に残ったのは、エンジニアの方の言っていたCCCDやCDの次期規格にリージョンコードが含まれるという件ですね。リージョンコードにしても、アジアからの還流禁止にしても、今回の輸入権にしても、RIAAのパブリックコメントにしても、結局は多国籍企業による市場分割戦略の一環なのであって、今回の問題もその文脈の中で捉えないといけないと思うんですよね。シンポジウムでも誰かが言ってましたが、市場分割は多国籍企業の基本戦略なんですから、文化庁や日本のレコード業界がこっちの疑念を払拭できるだけの反証を提示してこない以上、こっちは疑ってかかるしかないんですよ。今の改正案ではそれが可能なんですから。

また、仮に欧米のメジャーが権利を行使しないと言っても、将来的に使わないという保証はないわけですしね。リージョンコードの導入=販売地域の限定ですから、もし次世代CDにリージョンコードが導入されれば、さらに市場分割がやりやすくなります。そういう現状を考えると、改正案が施行されたらすぐに輸入盤がなくなるというわけでないとしても、やっぱり今回の改正は絶対に認められません。

CCCDや違法ダウンロードを巡る問題にしてもそうですけど、「文化の担い手」としての音楽業界の存在意義を改めて考え直す時代に来ているような気がします。音楽ファンやアーティストの声を無視して利潤の追求のみに走る今の音楽業界に「文化の担い手」であるという意識はほとんどないですよね。なのに、文化の保護を目的とする再販制度で守られていて、そこにさらなる権利保護を要求している。この矛盾が現状を象徴しているように思います。そーいう意味では、今回の輸入権問題は氷山の一角に過ぎないと思います。


2004年05月05日02時11分46秒
コメント(0) | 固定リンク | カテゴリー:*CCCD/輸入権 | Clip!! | トップへ戻る

TrackBack

この記事の TrackBack Ping-URL :
http://sawneybean.blogtribe.org/tbinterface.php/e0e47e104e8bad70287e90225d114713

コメントは投稿されておりません。

名前 :
タイトル :
URL :
コメント :