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管理人: Sawney Bean

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ネット時代の音楽
■What will the music of the future sound like?

ネットと音楽のダウンロードに関するカナダのCBCの記事です。
英語の記事ですが、ネットでの音楽のダウンロードが与える影響を
産業的・経済的な観点から語るのではなく、音楽の創造面から
検証しているので、非常に興味深い内容です。
さすがに全文を訳すのはキツいので、要点だけを要約してみました。

(注:かなり端折ってますし要約も下手なので、英語の分かる方は
原文の方をお読み下さい)

ネットの普及が音楽を購入する方法を変えたことは間違いない。レコード店に変わってKazaaなどのファイル共有ソフトが最新のヒット曲を手に入れる主な手段になったが、これはDLという方法でしか音楽を手にする方法を知らない世代が育っていることを意味している。

音楽へのアクセス方法が変わったことで、音楽の“コンテンツ”に影響は出るのだろうか?将来、テクノロジーが音楽に与える影響について語るのは難しい。エレキギターはロックの音だけでなく、ミュージシャンのあり方も変えた。だが、45回転レコードは遙か昔に死滅したのに、2004年になってもヒットシングルの長さは3分程度のままである。それでも、専門家たちは音楽の将来的な姿に関してある程度のアイディアを持っている。

評論家のDavid MenconiはDJ Danger Mouseの「Grey Album」を例に出して、すでに音楽DLの影響は出ていると指摘している。彼曰く、Beatlesの「White Album」とJay-Zの「The Black Album」をミックスしたこのアルバムは将来の音楽の姿を示す一例であり、ファイル共有がなかったら存在し得なかった。機材と忍耐さえあれば二つのアルバムをミックスするということは昔から可能だったが、ネットはその作業をもっと素早く簡単にできるツールへのアクセスを可能にした。これらのツールを使ってDJたちがやっていることは現在ではただのインパクト狙いのモノであるが、いずれ芸術的なモノへと発展して、新たな音楽の多様性を生み出すと彼は主張している。

二人目のRobert Thompsonというポップカルチャーを研究している大学教授は、近所のレコード店では手に入らないような音楽もネットで手に入れられるようになったので、音楽ファンはメインストリームではない音楽にも出会うことができるようになったと語る。嗜好の管理者であったレコード会社の力が衰えたこともあって、音楽をディストリビューションに乗せることが簡単になった。彼はVelvet Undergroundやケーブルテレビの登場を引き合いに出して、長期的に見れば音楽のディストリビューションの変化は音楽産業にも影響を与えるだろうと述べている。

メディア比較論のHenry Jenkinsも、そうなればさらに独特で多様化した音楽が登場するだろうと同意する。また、彼は歌がもっと時事的になるだろうと指摘する。ネットの普及によって、スタジオで曲を作ってラジオ局に送って・・・というプロセスを省略して、完成したらすぐに曲をネットでDLできるようにして、blogのようにラップなどですぐに自分の考えを表現することができるようになった。前述のDavid Menconiもイラク戦争時にGreen Dayやthe Red Hot Chili PeppersやREM がプロテストソングを作ってネット上のみで公開したことを例に出して、このアイディアはすでに実行に移されていると述べている。

だが、音楽のDLには逆の効果があると主張する人々もいる。アルバム全部をDLするよりもシングル曲の方がDLしやすいという性質のため、アルバムの存在がどんどん希薄になり、未来のミュージシャンがアルバム全体やシングルのB面に触れる機会がなくなる可能性がある。その他にも、センセーションを重視する現在のメディアでは創造性が軽視されるし、アップルのGarageBandのようなツールの普及は「自動ピアノのミュージックロールを売るようなもの」で、良いミュージシャンを生み出すことには繋がらないという意見もある。

しかし、Sonic Unyonという小さなレーベルの経営者であるMark Milneは、Christina AguileraやJustin Timberlakeだけにしか興味のないような人が将来ミュージシャンになるとは思えないので、彼は心配していないと語る。彼は「トップ10のシングルをDLしているような人たちは本当に音楽に興味があるわけではないし、ミュージシャンになることにも興味はないと思う。モノをタダで手に入れることに興味があるだけだ」と語っている。

彼は本当に音楽が好きな人ならレコード店では得られないような影響を音楽のDLから得て、将来の音楽に何かを加えてくれると思うと述べている。
ネットが創造性に与える影響に関しては検証が甘いと思いますし、
音楽界の将来像もあまり見えないのですが、それでも日本では
こういう議論はほとんど見ないので、とても興味深かったです。

基本的に俺は最後のMark Milneって人の意見に賛成ですね。
彼が言っているように、音楽DLの普及がミュージシャンの質の低下に
直接繋がるとは思いません。

また、専門家たちが述べているように音楽の多様化も進むでしょうが、
それと同時に音楽の購入層のふるい分けも進むと思います。
娯楽が多様化した今、生活の中で音楽の占める地位は下がる一方です。
音楽が人々にとって特別な存在であり続けるためには、トップ10の
ヒット曲だから欲しいという人ではなくて、本当に音楽を好きな人を
どれだけ育てられるかにかかっていると思います。
そうすることでしか、音楽産業はネット社会で生き残れないと思います。

2004年03月20日00時25分52秒
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